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2月 08, 2015

「KANO 1931海の向こうの甲子園」(100点)マー・ジーシアン監督

本当は600兆点の傑作。こういう日本映画が見たかった!と叫ばされる台湾映画。

1931年、台湾の超・弱小野球チーム、嘉義農林高校(嘉農)野球部の実話を元に作られた映画。日本人、漢人、台湾原住民族が力を合わせてプレーすることに大きな可能性を見出した日本人監督が、チームの子供たちの目線で共に闘っていくことで、やがて夢の舞台、甲子園への道を勝ち取り、そこで眩いばかりの青春の光を放つ、まさに野球青春映画の王道ともいうべきストーリーである。
しかしより映画の構成を大きくみると、2人の尊敬すべき日本人の活躍と、台湾の人々のひたむきな努力が実を結ぶ姿を描くことで、近代台湾の青春時代を描いた歴史映画とみることができる。2人のうち一人はもちろんメインストーリーとなる嘉農野球部の監督、近藤兵太郎であり、もう一人は台湾南部の広大な土地の農業を救う巨大水利設備「嘉南大?」建設を指揮した日本人技師、八田與一だ。彼らは台湾の人々とともに在ろうとし、時に日本人から向けられる心無い目線とも戦う。「野蛮な高砂族と一緒に野球などできるのか」といった記者からの声が決しておためごかしで入れられたものでないことは、製作者ウェイ・ダーションの前作「セデック・バレ」が、差別的・高圧的な日本人警官の愚かさにより起きる原住民反乱を骨太に描ききっている事からも明瞭。即ちこの映画は子供たちの青春とともに、日本統治時代というデリケートな歴史を二重写しで描き切る度胸と熱量を持った映画なのである。
このような堂々とした歴史映画は現在の日本映画には到底期待できない。それゆえ冒頭から描かれる、1930年代の台湾の風景の美しさを見るだけでも「ああこんな日本映画がいつか見たいと思っていた」としみじみ感動しさえしてしまうのである。

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