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3月 04, 2015

2015年2月の読書まとめ

一冊目のハンナ・アーレント「革命について」は実際にはほぼ1月にひと月かけて読んだ本。まあ控えめにいっても読みにくい本であることは間違いないが面白かった。楽しいという意味でのベストはなんといっても高野秀行「恋するソマリア」。単独でも読めるがやっぱりまずは前作「謎の独立国家ソマリランド」から読むべき。

2015年2月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2542ページ
ナイス数:50ナイス

革命のライオン 小説フランス革命 1 (集英社文庫)革命のライオン 小説フランス革命 1 (集英社文庫)感想
フランスを舞台とした歴史小説といえばこの人、佐藤賢一による大河フランス革命史。一巻の主役は、貴族ながら第三身分議員として三部会に臨むライオンヘアーの奇人ミラボー、そして今はまだ少壮弁護士であるロベスピエール。ブルボン朝の濫費による財政難と飢饉で未曾有の国難にあたったフランス王国を救うべく、貴族の免税特権にメスを入れる全国三部会を召集するルイ16世に対し、平民たちは「王様は我々の味方だ、貴族どもが横暴なのだ」と今はまだ考えている状況だが、さて、これがこの後どうなるか…。続巻が楽しみ。
読了日:2月25日 著者:佐藤賢一

レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ(1) (KCデラックス イブニング )レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ(1) (KCデラックス イブニング )感想
戦後史の最大のトラウマの1つと言える連合赤軍事件を描いた山本直樹の傑作。山岳ベースにおける死のリンチ連鎖に到りタイトルが変わったのには色々な意味があるのだろうが、明らかに漫画のテンポが変わったと感じる。これまでも革命理論を滔々と述べる長い台詞が特徴的だったが、ここに到ってそれらは「総括要求」という死の音楽となり延々と漫画の全編を埋め尽くす。虐殺の交響曲とでも形容すべき極限的漫画表現がここに結晶。必読、瞠目すべし。
読了日:2月25日 著者:山本直樹

機動戦士ガンダム THE ORIGIN (24) 特別編 (角川コミックス・エース 80-39)機動戦士ガンダム THE ORIGIN (24) 特別編 (角川コミックス・エース 80-39)感想
「Cコート」「 韃靼タイフーン」等、安彦良和の病気としか言い様のない黒歴史作品群をも含めて楽しめる安彦オタ以外の反応がきわめて心配になる一冊。「おれは面白かったけど」以外に何を言えばいいんだ!ガンダムが好きなだけの人は玉突き事故の真ん中に裸で飛び込むのと同じなので絶対に読まない方が良いと思われる書。(え、ガンダムエースってひょっとしてこんなのばっか?)
読了日:2月24日 著者:安彦良和

ダーリンの頭ン中 英語と語学ダーリンの頭ン中 英語と語学感想
映画化もされた人気コミックエッセイ「ダーリンは外国人」の姉妹編なんだがあちらより面白い。多言語マニアのダーリン=トニー・ラズロ氏と筆者が交わす、「これはあの言語ではこうで〜」といった言語豆知識漫才に笑いながら、えっ、日本語って実はこんな外国語だったの!?と知的興奮とともに気付かされる。「リエゾンとか、欧米の言語って何て面倒なの〜!?」「いや、日本語にもあるじゃん、かん+おん=かんのん とか」「はっ」的な…。個人的には「するめです」という時の「す」は全然別の発音してる、というのが目から巨大ウロコだった。
読了日:2月21日 著者:小栗左多里,トニー・ラズロ

イスラームの善と悪 (平凡社新書)イスラームの善と悪 (平凡社新書)感想
自身がムスリムの著者による、コーランに記された徳目を美徳、悪徳とリスト的に解説していく倫理学概説書、といった感じなんだがいまいちピンとこなかった。ちょっと面白かったのは一番最後に載ったアラブ民衆革命に対する評価と併せて述べられるアラブの政治論議のありようを述べたところ。「多くのアラブの政治論議においては、具体的な政策論が煮詰められるより前に、話の流れがイスラームの倫理道徳の諸原則のレベルに飛躍する現象が見られる。/結局クルアーンの文言の引用や預言者伝承に言及するだけで終止符が打たれることもある。」
読了日:2月18日 著者:水谷周

台湾ナショナリズム 東アジア近代のアポリア (講談社選書メチエ)台湾ナショナリズム 東アジア近代のアポリア (講談社選書メチエ)感想
ある意味、台湾植民地時代の肯定的側面を取り上げたといえる映画「KANO」を観たのを受けて、台湾の近代を巡る歴史、思想史を整理したこの本を読んでみた。一般に中韓と異なり台湾は親日であり植民地近代にもノスタルジーを持っている、という風に日本では理解されている様に思われるが、戦後に大陸から渡ってきた中華民国政府の戒厳令体制下における反感や、本省人と外省人といった台湾特有の出自を巡る分断、そして冷戦構造下での大きな振れ幅といった複雑な因子の働きを無視して台湾のナショナリズムを理解する事はできないのだなと分かった。
読了日:2月17日 著者:丸川哲史

恋するソマリア恋するソマリア感想
傑作「謎の独立国家ソマリランド」の続編。民主主義の浸透ゆえにイスラーム化するソマリランド社会の側面や、戦時下ソマリアの田舎にあって見えてくる、アル・シャバーブらの原理主義はマオイズム同様、農村社会的価値の都市社会への挑戦なのではないか…といった見識など、極めて今日的な点も織り交ぜられつつ、ソマリア料理習得や中古車輸出への悪戦苦闘など、辺境の達人たる著者がこれぞ秘境と絶讃するソマリ世界的オモシロ話への興味でグングン読み進められる。今日的な意味からも読み物的面白さからいっても、前作ともに第一級の必読書。
読了日:2月14日 著者:高野秀行

イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫)イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫)感想
イスラーム学の第一人者によるコンパクトな解説書。イスラームと他のユダヤ・キリスト教ら一神教との比較論的位置づけ、世俗と宗教の切れ目がないあり方、スンナーとシーアの違い、スーフィズムまで駆け足で大づかみに把握するのに良好。実存的倫理から社会システムまでを一挙に包含したうえ、根本に世直し哲学の要素をもったイスラーム文化は、ある種、システマティックな教養が先に存在していない地域に丸ごと導入される場合に最も強みを発揮するものなのかもと思った。一方で解釈の自由を9世紀時点で禁じた史実にその限界があるのかも、とも。
読了日:2月11日 著者:井筒俊彦

憲法の条件―戦後70年から考える (NHK出版新書 452)憲法の条件―戦後70年から考える (NHK出版新書 452)感想
著書やラジオ等で発言を追っている木村草太憲法学ファンからすると、より精緻に法学的見地から突き詰めた論を期待している所があり、若干この対談はよもやま話っぽくて食い足りない部分も正直あるものの、思考に刺激を与えてくれる箇所も多数。目下の集団的自衛権の論議の中で、賛成派も反対派も一様に国際公共価値の追求という視点が抜けている件。ルソーの思想における「一般意志」と日本的全員一致の差異。読んでて、改憲という局面が到来した場合、この同時代の日本における「憲法制定権力」とは何なのかは一考に値する重大テーマかもと思った。
読了日:2月7日 著者:大澤真幸,木村草太

革命について (ちくま学芸文庫)革命について (ちくま学芸文庫)感想
ハンナ・アーレントによる政治哲学の書。フランス革命とアメリカ革命の二つの市民革命を、粛清の嵐が吹き荒れる恐怖政治に至った失敗した革命と、その革命性の本領を米民自身さえ忘却した革命と位置づけ、比較考察を進めながら、自由を求めた革命がなぜ多くは恐怖政治を呼んでしまう(あるいは、数少ない例では呼ばないで済んだ)のか、革命を経て成立した政府が人民から権力を独占しようとし、政治参加という公的自由が失われてしまう要因を考察する。持って回った読みにくい文体で偉く時間がかかったが、流石の知見が多く刺激的な読書であった。
読了日:2月1日 著者:ハンナアレント

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