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11月 04, 2014

2014年10月に読んだ本のまとめ

10月は、総じて第二次大戦期とそれに到る明治以降の日本のデモクラシー状況がどのようであったのか、を探究する読書という流れだった。二大政党制の効力が消え失せ、政策上の差異が見受けられず、互いの失点争いに狂奔するばかりの政治状況というのは、満州事変以降の政友会vs民政党の戦前二大政党政治のありようでいながらも、実際にはわが同時代の雰囲気を描写する表現でもありうるのだと読めば読むほどわかる。

2014年10月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2834ページ
ナイス数:91ナイス

坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)感想
言わずもがなの有名歴史巨編。さすがに読ませる。ところで小説の内容とはまるで関係ないがp251に「ありますという軍隊用の敬語は、ふつうの日本語にはないが、長州弁にだけはそれがあって、山県(有朋)が正式の軍隊語としてそれを採用したと好古はきいている。」とある。そういえばやたらと「…でアリマス」を連発する総理大臣がいるが、あれは成程こういうことかと感得。
読了日:10月29日 著者:司馬遼太郎
初ものがたり (新潮文庫)初ものがたり (新潮文庫)感想
「本所深川ふしぎ草紙」で大活躍の岡っ引き、回向院の茂七親分を主人公とした短編連作。江戸っ子の好む「初物」モティーフ縛りのほかに、めっぽう旨い料理を出すナゾの稲荷ずし屋台の出自を探る筋を背骨に仕込んで、江戸町人社会の身過ぎ世過ぎの辛さをさりげなく書き込む堂々の筆致。巧みとしか言いようがない捕物帖文学。楽しませて頂きました。
読了日:10月19日 著者:宮部みゆき
政友会と民政党 - 戦前の二大政党制に何を学ぶか (中公新書)政友会と民政党 - 戦前の二大政党制に何を学ぶか (中公新書)感想
昭和二年~終戦までの政友会/民政党の二大政党の政治史を振り返り、日本において二大政党制は機能するかを考える書。戦争という危機を目の前にしながら敵失点狙いの党利党略から抜け出られなかった政友会と民政党の姿は、そのまま3.11時の自民党と民主党に重なりそう。その一方、憲政の常道としての政党政治をギリギリまで守ろうという意思が多くの政治家の間にあり、全政党解体後の翼賛選挙でも政府推薦候補でない候補が多くの票を集めた件をみると、戦時下がただ超国家主義一色の政治情勢だったと見るのは当たらんかも、等面白い気付き多数。
読了日:10月18日 著者:井上寿一
銀翼のイカロス銀翼のイカロス感想
銀行マンや中小企業経営者を描くとあれほど鮮やかなキャラクター描写を提示する池井戸作品が、ひとたび「政治家」を扱うとなぜこれほど平板で退屈になるのか?「民王」を読んだ時は小説のジャンルのせいもあるかと思ったんだが、どうもこの作家にとって政治家というのはカリカチュア以上の人間性を持ち得ぬ種族と捉えられているようだ。引きずられてか審査部の曾根崎や旧東京第一銀派の行員たちの描写も浅薄、悪い意味でマンガみたいな出来。派閥抗争も作者に個人的な恨みでもあんのか、ってくらい善悪二元論。半沢直樹シリーズ中もっとも退屈な作品
読了日:10月15日 著者:池井戸潤
昭和陸軍全史 1 満州事変 (講談社現代新書)昭和陸軍全史 1 満州事変 (講談社現代新書)感想
満州事変の勃発から事変拡大の過程を、それを押し進めた陸軍幕僚の一派「一夕会」の動向を中心として、かなり詳細に渡り描写した史書。一般に思われている関東軍の暴走という満州事変イメージと異なり、永田鉄山率いる陸軍中央の中堅は濃密に関東軍と連携し、事変を利用して陸軍中央の抜本的な性質転換を果たしたということがディティールをもってわかる。そして事変の推移の中で政党政治の力が相当量削がれ、犬養内閣と5.15事件で決定的に政党は葬られてしまう。講談社現代新書としてはかなりの読み応え。次巻にも期待。
読了日:10月13日 著者:川田稔
果つる底なき (講談社文庫)果つる底なき (講談社文庫)感想
池井戸潤の乱歩賞受賞作。銀行を舞台としたミステリ作品としてまあまあ楽しめたが、やはり当時は「融通手形」等の金融業界用語をミステリの道具立てとして持ち込んだ異色の注目作、という色が強かったのだろう、過渡的な試みという印象が強い。後年の銀行モノ職業小説のほうが、本格的でありより楽しめる。
読了日:10月11日 著者:池井戸潤
あの戦争と日本人 (文春文庫)あの戦争と日本人 (文春文庫)感想
明治を偉大な時代、昭和を特殊愚劣な時代とする司馬史観に対し、著者は、日露戦争の辛勝が「偉大な勝利」として演出される過程で、昭和は決定的に愚劣な時代へ進んでいった、戦勝が劣化につながったと評価する。第11章の怒りに満ちた一文、「残念ながら昭和の指導者たちは客観的におのれのおかれた状況をみる冷徹な目をもちえませんでした。/自分に都合のいいようにのみ主観的に状況を判断し、齟齬をきたすようなことは起こらないものと決めていた。」この状況認識はただ過ぎ去った昭和に留まらない、むしろ現在にこそ有効な視座ともみえる。
読了日:10月10日 著者:半藤一利
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 1 (ビッグコミックススペシャル)デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 1 (ビッグコミックススペシャル)感想
浅野いにおの新刊。巨大円盤の襲来による人類の危機、常時戒厳令状態に突入した東京…しかしカタストロフィは急速に「日常化」してしまう。これは私たちが東日本大震災を経て眺めてきた風景の戯画化でもある。主人公である少女たちの可愛らしさと危機の日常化というおぞましさが好コントラストを成す。描画にも気合じゅうぶんで続きを期待させる力作。
読了日:10月5日 著者:浅野いにお
重版出来! 4 (ビッグコミックス)重版出来! 4 (ビッグコミックス)感想
最新刊。一切の情念を排し、若いマンガ家の才能を冷酷に叩き売りながら「売れる」結果を出し続ける編集者の話や、大御所マンガ家のアシスタントに新たに入ってきた「恐るべき子供」の才能に嫉妬する先輩アシスタントの苦悩など。本巻、ことのほかシミる話多数。
読了日:10月5日 著者:松田奈緒子

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