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10月 05, 2014

2014年9月に読んだ本のまとめ

9月は仏教ものの本と宮部時代小説が印象深かったが、読んでよかったと思ったのは阿川尚之「憲法で読むアメリカ史」。内容の良さとは直接関係ないが著者は阿川弘之の息子で阿川佐和子の兄。米国憲法の中に内包された根強い「連邦VS州権」の線引き問題もおもしろいし、血みどろの南北戦争につながった奴隷問題との対峙の歴史はさらに興味深い。リンカーンの発言の中にも、「奴隷制度に反対しているからといって私が黒人と結婚したがっているという主張は的外れである」、というような自己弁護があったり、今日びの日本のネトウヨたちが主張する「これはただの区別であって人種差別とは違う」式の主張は公民権運動以前のアメリカではザラに見られたレイシズム主張であったことなど、こんにちの日本の状況にも示唆を与える内容である。

2014年9月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:3055ページ
ナイス数:66ナイス

民王 (文春文庫)民王 (文春文庫)感想
首相・閣僚の相次ぐ珍発言、珍行動‥‥。実は、彼らは漢字もろくに読めない不肖の息子たちの心と体が入れ替わっていたのだった!という、麻生太郎をモデルとしたコメディ小説。これだけの設定をぶちこむのであればギャグがそうとう面白くないと難があるが、悲しいかな少しも笑えない。池井戸潤にはこのジャンルは向いてないんじゃないかと思われた失敗作。
読了日:9月30日 著者:池井戸潤

日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)感想
日本仏教史とあれば親鸞・道元・日蓮あたりが大きくクローズアップされるのが通例なのだろうが、本書の面白さはそうした史上の祖師の教えについてはさらりと流してしまい、むしろ、大陸から伝来する過程でどのように仏教が日本文化のなかに土着し、化学変化していったのか、を民俗や神仏習合の観点から読み解くことに紙数を費やすところ。修験道のくだりなど面白い!いわゆる「葬式仏教」という批判されがちな日本的形態も、それはそれで土着文化の中に根を下ろした信仰の在り方としてきちんと捉えるべきという論点、ユニークで興味をそそられる。
読了日:9月30日 著者:末木文美士

本所深川ふしぎ草紙 (新潮文庫)本所深川ふしぎ草紙 (新潮文庫)感想
岡っ引「回向院の茂七」というキャラ、そして話のモティーフに「本所七不思議」を置く縛りで書かれた連作時代小説集。いずれも手練れの仕事で素晴らしいのだけど、本作に限らず宮部作品で印象的なのは、当初善人だと思っていた人物が実はそうでない展開になったとき、木札をパタリと裏返すようにその人物が遠い存在に変わる瞬間。善悪の彼岸の向こう側にくっきり渡ってしまい貌が見えなくなる感じになる。「足洗い屋敷」とか。作者の倫理感のなせる所なのだろうが、この彼岸を渡る感じは宮部作品の独特の怖さになってると思う…俺だけだろうか。
読了日:9月23日 著者:宮部みゆき
仏典をよむ: 死からはじまる仏教史 (新潮文庫)仏典をよむ: 死からはじまる仏教史 (新潮文庫)感想
原始仏典「遊行経」から始まり、日本人伴天連ハビアンの書までに至る概説…というか著者なりの仏典解釈思想を述べた著作。最澄が採用した二元論がその後に与えた好ましからざる影響や、ハビアンの「空」批判を引いて、仏典のいう空とは虚無の意ではないという論も面白かったが、いちばん印象に残ったのは、説話文学ながら一章を与えられている「日本霊異記」。馬を酷使し鞭打つ男がたまたま煮えたぎる釜の前を通ったら目玉が抜けて煮られた話とかw因果応報説を説くにしてもエクストリームすぎだろ!日本霊異記がとっても読みたくなった。
読了日:9月21日 著者:末木文美士

果てしなき渇き (宝島社文庫)果てしなき渇き (宝島社文庫)感想
どんどんドライブし過剰に至っていく展開が魅力の自虐ノワール。仕方ないのかもしれないが、けっこう『これは勘弁してくれよ』と思う表現が散見される。「これにはどんなクスリだってかなわないさ。おまえのためだけにカスタマイズされた、おまえだけのドラッグなんだ」などとのたまう不良。陳腐。ただ、中島哲也の映画のようにひどくはない。あの冗長さは原作の難点ではなかった。
読了日:9月17日 著者:深町秋生

かまいたち (新潮文庫)かまいたち (新潮文庫)感想
宮部みゆきの時代ものは初めて。表題作よりも「耳袋」をモチーフとした末尾二連作‥‥ことに「騒ぐ刀」が好き。ストーリーの結構といい見せ場の作り方といい見事な古物もの怪奇小説になっていて、素晴らしいなあと思ってあとがきを読むとこちらがむしろデビュー前に書かれた最初期の作品なのだとか。宮部みゆきに今さら言うのもなんだが、才気あるなあホント。
読了日:9月15日 著者:宮部みゆき

憲法で読むアメリカ史(全) (学芸文庫)憲法で読むアメリカ史(全) (学芸文庫)感想
アメリカ史の節々で下された判決などを通し、米国憲法の変遷を読み解く名著。なるほど~と思うのは米国憲法はまず連邦の憲法として成立したもので、各州憲法が統べない部分を統べる憲法という出自が色濃い事。このため労働者のストライキ権を巡る判決などにも、それが「州際通商」を阻害するものかどうか、が重要な要素となる。こうした憲法の在り方は、その対立の末路としての南北戦争や、第一次・二次大戦と総動員体制に伴う大統領権限/連邦政府権限の大幅な伸長などの政治的局面でダイナミックに揺れ動いていく。色々な示唆を与えてくれる一冊。
読了日:9月15日 著者:阿川尚之

バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)感想
「オンノジ」のほうが良かったなあ…。SFこども図書館シリーズの「合成怪物」はたしかオレも子供のころ読んだよ。
読了日:9月3日 著者:施川ユウキ

フイチン再見! 3 (ビッグコミックス)フイチン再見! 3 (ビッグコミックス)感想
いま日本のマンガで最も新刊が楽しみな作品のひとつ。二度泣きそうになったが、一度は上田としこがモデルになった肖像画があまりにも穏やかで平和な空気を湛えているカット、もう一度は、満鉄社員むけ健康キャンペーンのために上田としこが描いたポスターのはちきれんばかりの溌剌とした可愛さが人々に笑顔をもって受け入れられるところ。暗い時代の中に置かれたことの哀れさの故ではない。どのようであっても元気に朗らかに前に進む主人公の生のまばゆさが心に染み、そして切なくもなるのだ。
読了日:9月3日 著者:村上もとか

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