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9月 02, 2014

2014年8月に読んだ本のまとめ

やはり今月のベストは「日本海軍400時間の証言: 軍令部・参謀たちが語った敗戦」かな…。読むだにふつふつと怒り湧きあがりながらも、確実に現代の大規模組織にその傾向が刻印されている日本海軍の組織としての病巣を炙り出しており圧巻。「かつお節と日本人」「蜩の記」「日本の軍歌」もよかった。何やら日本振り返りの月の感がある読書履歴。

2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3853ページ
ナイス数:71ナイス

日本の軍歌 国民的音楽の歴史 (幻冬舎新書)日本の軍歌 国民的音楽の歴史 (幻冬舎新書)感想
この本では、軍国主義的プロパガンダに積極的に参加した歌謡を広く「軍歌」と捉えており、単に従軍の兵の間で歌われたものに限らず、戦勝報道にあわせて作られたニュース歌謡や、話題となった兵士のキャラクターソングなども紹介する。ニュース軍歌の傑作「英国東洋艦隊潰滅」、壮烈な戦死を描く「軍神橘中佐」‥。これらから見えるのは、近代の日本においていかに戦争ネタが娯楽として消費されてきたかという有り様である。その悲愴感も含めて、戦争は近代日本が一貫して乗り続けたライドであり、軍歌はそのライドの最適のBGMだったのだ。
読了日:8月29日 著者:辻田真佐憲
蜩ノ記 (祥伝社文庫)蜩ノ記 (祥伝社文庫)感想
以前に読んだ「銀漢の賦」は、悪くないけどちょっと藤沢周平っぽさが強すぎの感じがしていたが、この「蜩の記」はとても堂々とした作品で感心。切腹の宿命に向き合う男の生き方という大テーマ一本でなく、正室側室をめぐる主家の暗闘というミステリー展開を並行させることでグイグイ読ませる展開も見事。葉室麟への評価が一段階上がった…ってよく考えたらこれ直木賞受賞作なのでしたw
読了日:8月26日 著者:葉室麟
永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04)永続敗戦論――戦後日本の核心 (atプラス叢書04)感想
面白かった。確かに本書は新しい事実や目の覚めるような新論点を提示するものではないかもだが、外(対米)に敗戦を認め内(隣国含む)に敗戦を認めないダブルスタンダードを徹底し続けるが故に永遠に総括されない敗戦を生きねばならぬ日本社会、というモデルを東日本大震災後まで含めたパースペクティブの中に置き、状況を極めてクリアに整理している。経団連会長の事故後のコメント「原子力行政はもっと胸を張るべき」に対する「あたかも『愚かさ』という観念が物質に結晶し命を得て物を言っているかのごとき光景」とこき下ろす舌鋒には笑った
読了日:8月26日 著者:白井聡
日本海軍400時間の証言: 軍令部・参謀たちが語った敗戦 (新潮文庫)日本海軍400時間の証言: 軍令部・参謀たちが語った敗戦 (新潮文庫)感想
「海軍反省会」を取り上げたNスペ取材班の著書。今も日本的組織に黒々と横たわる"やましき沈黙”と責任の棚上げ性向は、日本海軍のエリートたちの総括なき敗戦に色濃く胚胎されていたということが分かる。「海軍善玉論」がいかに組織的戦略的に造られた虚構だったか、「天皇に塁を及ぼさぬ」という東京裁判にむけた大方針は、結果として高級官僚たちの責任をうやむやにしたが、これは天皇免責の建前に隠れてなすべき総括を回避する罪深きトリックではなかったか。そしてこの醜悪は現代の組織にとり無縁のものか?打ち震えることなしに読めぬ書。
読了日:8月23日 著者:NHKスペシャル取材班
沈みゆく帝国 スティーブ・ジョブズ亡きあと、アップルは偉大な企業でいられるのか沈みゆく帝国 スティーブ・ジョブズ亡きあと、アップルは偉大な企業でいられるのか感想
ジョブス伝記は特に読まんがこれは読みたがる自分の天の邪鬼っぷりをしばし反省。にしてもこれは面白い本であり、世界を魅了する皇帝が崩御した後に残された副官、参謀たちがどのように帝国を承継するのか、という歴史読み物的な読み方ができるビジネス書といえる。ジョブスという稀代のカリスマがいかに暴君であったかの話も武士道残酷物語的にたっぷり語られるし。ローマ後を継いだ「在庫のアッティラ王」=クックがいかなる方向にアップルを持っていくのか、自分にも興味が湧いた。アップルやジョブスに興味がない層でも読んで損ない内容と思う。
読了日:8月18日 著者:ケイン岩谷ゆかり
海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)感想
モデルとなった出光佐三に興味が湧く作品。すいすい読めるリーダビリティの高さは百田尚樹の美点といって良いのだが、ほぼ全てのキャラクターが、国岡に惚れ込む洋邦の男たち、この人物に金を貸すのが銀行家の使命だというバンカー、そして国岡の足を引っ張る事しか考えていない有象無象ども…という三類型しかなく、有象無象を打ち破る国岡商店の「鉄の結束」と涙涙の浪花節がひたすら繰り返される単調さは如何ともしがたい。小説としての結晶度の低さは拭うべくもないが、ビジネスマンの浪漫読物として支持されるに足る面白さは備えていると思った
読了日:8月13日 著者:百田尚樹
海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)
読了日:8月13日 著者:百田尚樹
風雲児たち 幕末編 24 (SPコミックス)風雲児たち 幕末編 24 (SPコミックス)感想
新巻出た!!!シーボルト・イネ&村田蔵六のエピソード、ヒュースケン受難などに紛れながら、本巻の要点は実は万延小判の発行と庶民を襲った大インフレが、討幕に向かう重要な震源の一つになる、ということなのでは・・・などなど。
読了日:8月10日 著者:みなもと太郎
雨宮鬱子の証券会社で働いたらひどい目にあった (Next comics)雨宮鬱子の証券会社で働いたらひどい目にあった (Next comics)感想
マネジメントはドラッカーとか読むより先にこのマンガを読むべき。過酷な職場で鬱に追い込まれる体験記かと思って読み始めるといい方向に裏切られる。証券業界の異常ぶりも含め、偏執狂的な日本の「カイシャ」社会病理の構造批評の書…と言っては言過ぎか。『最近の子は打たれ弱い』という管理職の考え方が、大量採用時代の人材じゃぶ×2時代の発想から抜けられてないだけなのでは、という指摘も中々鋭い。作者の展開する説に自らの尊厳を守るための論理が含まれてないとは言わないが、組織の自己防衛論理に比べればささやかな切ない抵抗といえる。
読了日:8月10日 著者:雨宮鬱子
昭和元禄落語心中(6) (KCx(ITAN))昭和元禄落語心中(6) (KCx(ITAN))感想
最新刊も素晴らしかった。当代の漫画の最先端なのでは、という思いさえあり。本巻の好きなところを羅列すると、作家のひーさんこと樋口栄助のなんともいえない「文人」感の良さ、縁側と金魚、助六のセリフ「不思議なもんで夫婦になるとアネさんのことが何でも心配になってくるんだよ/他人のこと遠慮なく心配できるってのも気持ちいいもんだなァ」って与太お前それこそ愛の本質論じゃん!的な気取りなさ等。素晴らしい。もちろん落語も。八雲の「居残り佐平次」は志ん朝師匠の音声を想起しつつ読んだが、きっとこれはまた別にモデルがあるのだろう。
読了日:8月9日 著者:雲田はるこ
かつお節と日本人 (岩波新書)かつお節と日本人 (岩波新書)感想
日本人の健康志向に乗って年々生産量を増やし続けるかつお節の近現代史。明治の勧業博覧会を使った殖産興業政策に載って確立した焼津や枕崎などの名産地。それに対抗し、パラオ・ボルネオなどの南洋かつお節産地の興隆と、それを支えた沖縄漁民たちの歴史。恐慌や多くの漁民を動員した太平洋戦争により南洋のかつお節生産は断絶するが、戦後業界の革命商品、にんべん「フレッシュパック」発売以来の生産上昇を受け、再びインドネシア産ほかの南洋節が伸びてくる…。淡々とした筆致の本だが、個々のかつお節エピソードが面白すぎてつい読んでしまう。
読了日:8月3日 著者:宮内泰介,藤林泰

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