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1月 23, 2011

「スプライス」(★★★★)

新宿バルト9などのバルト、ブルク系劇場だけで限定公開されているヴィンチェンゾ・ナタリ監督の映画「スプライス」見た。
新種生命体を作り出そうと狂奔する科学者カップルが、科学者としての倫理をものともせずに人間のDNAと他の種のDNAをかけあわせて世にも奇怪な生命体を創造する。短期間の成長とともにこの生命体は徐々に人間に近付き、女性としての外見を整えはじめる、とともに、この科学者カップルに科学者としてのそれを超えた、根本的な倫理観を問う行為を仕掛けはじめる…

マッドサイエンティストが自らの被造物から復讐される物語はフランケンシュタインのような古典からずっと繰り返されてきたものだが、これまでのそれが「人造物ながら心を持った」ことによるもの、いわば〈神/人間〉=〈人間/人造人間〉の隠喩構造に支えられたものだった一方、今作のストーリーは生命体が種を残そうとする、遺伝子レベルの生存本能に、創造者であったはずの人間たちがいつのまにか取り込まれていくという反転の構図を取り入れているのが新しい。エイドリアン・ブロディの行為を目撃して凍りつくサラ・ポーリーの今世紀最も過剰な驚き顔などおもしろポイントも多く、なかなか楽しめる一本。

「ソーシャル・ネットワーク」(★★★★)

デビット・フィンチャー監督「ソーシャル・ネットワーク」見た。
土曜のバルト9は三時間先の上映でも超満員、最前列での観賞を余儀なくされたが、それも道理の面白さだった。
「ITってなんかコワげなもんでしょ」的な理解や、「IT社会になって我々の社会はこれまでにない犯罪の脅威にさらされているのだ!」という警鐘鳴らし感に終始することで逆に無理解ぶりをさらけ出していたハリウッド映画界だが、時代は変わった。主人公のマーク・ザッカーバーグは、酔った勢いで立ち上げた女子大生顔比較投票サイトがハーバードのネットワークをダウンさせるほどの人気を集め、呼び出された大学理事会にも近所のコンビニに出かけるような格好で登場する男(おばちゃんが履いてるみたいなツッカケを履いてるのが印象的)。何がしたいのか周囲からはよく分からないし、童貞感丸出しの外見や見識を気にも止めない、ただ“自分の書いたコードが人々を動かしていることの快感を追求してたら億万長者になっちゃった、ナイーブな男”というきわめて同時代的なキャラクター造形は、この種のキャラクターに関する、うかつな脚本なら「ブレインズ」とかいったあだ名で処理してしまう類の記号的な扱いを過去のものにしている。
主人公たちに近付き波乱のもととなるメフィスト的人物、ナップスター創業者ショーン・パーカー(ジャスティン・ティンバーレイクが好演!)のキャラクターも魅力的で、音楽業界に自分の事業を潰されたことへの「世代的な」復讐をザッカーバーグを通じて実現しようとする。彼のアジテーションが半分混じったビジネス指南にザッカーバーグがひたすらフンフンうなずいてるのがオカシイ。ショーン・パーカーのアジに現れている、この「俺達はコードを書いて世界を変えられる」という万能感と、その裏側にぴったりと張り付いたナイーブさ、これを両方ばっちり描き出した監督と脚本の手腕は確かなもの。
われらが時代の市民ケーンはブラウザの更新ボタンをクリックしまくる…というラストシーンも素晴らしい。(何をブラウズしているのかは映画を見てのお楽しみだ)

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