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9月 20, 2011

「エッセンシャル・キリング」(★★★☆)

シアター・イメージフォーラムでイェジー・スコリモフスキ監督「エッセンシャル・キリング」見た。

RPGで米兵を吹き飛ばしたアフガン兵ヴィンセント・ギャロが雪深いヨーロッパの森の中にあるCIAの収容所から脱走し、軍用犬やヘリコプターを駆使して追跡してくる米軍から文字通り大雪原の脱走劇を繰り広げる。ギャロは脱走の過程で、米兵を不意討ちしたり、やがては一般人も手にかけてしまう。冒頭の脱走劇は実にサスペンスフルなのだが、後半にゆくに従って、サバイバルアクション・・・と一口に片付けるにはちょっと思弁的な展開になっていく。

ギャロ演じるアフガン兵からの視点から見たアメリカ軍は、アフガン兵などテロリストの屑としか見ていないマジで人非人揃い、拷問も捕虜の動物扱いも平気だ。一方、ギャロの心中に回想されるタリバンの教えは「汝が彼らを殺したのではない、全てはアッラーの御心により決定されている」と説いてくる。彼は成人してこの方こういう教えしか受けたことがないのだ・・・

逃亡劇の中でギャロ演じるアフガン兵が行う殺しーこれは欧米的世界観を共有する者にとっては『殺人』であり敵性行為という他何物でもない行為であろうが、はたしてそれだけで断じられるのか?その価値観の揺らぎがこの映画の面白さであり、タイトル(「必要不可欠」な殺人)の由来だろう。

冒頭の、お互いに砂と岩山の地を這いまわっているだけの米兵とアフガン兵を俯瞰したショット、またどこまでも出口のない雪原をさ迷い歩くギャロの後姿には、いつ果てるとも知れない人類の迷走が仮託されているのかもしれない。

途中でギャロが大女のおっぱいにむしゃぶりつくシーンが出てくるが、これは笑う所なのではと思いながらも劇場では笑いが起きなかった。失神するまでおっぱいに吸い付く幼児退行男は「バッファロー66」を演りきったヴィンセント・ギャロにしか不可能な離れ業、あそこはやはり爆笑しておくべきだったか。

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