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5月 06, 2011

「ブルーバレンタイン」(★★★★)

日比谷のTOHOシネマズ シャンテでデレク・シアンフランス監督「ブルーバレンタイン」見た。

ライアン・ゴズリングの旦那とミシェル・ウイリアムズの妻の冷え切った関係を描く現在パートと、二人が出会って関係が燃え上がるくだりを描く過去パートを交錯させ、「愛の終わり」「結婚の終わり」の苦さを、わざわざ甘い過去とコントラストさせることによって極度にビターに描出する映画。現実とはこれだ!と言わぬばかりの血まみれ(感情が)鬱シーンの連続に言葉もない離婚ゴアムービーである。
何を言っても言い争いになる二人のやり取りはあまりにリアルで、ウチの父ちゃん母ちゃんの口論ソノモノではないか、と思ったのは私だけではないはず。倦怠夫婦の何を見てもある程度は言い合いになる状況は洋の東西を問わないものであるらしい。いっぽう粒子の荒いフィルムでとらえられた過去パートの蜜月時代は対象的に極めて美しく、よけいに現在パートの愛の残骸ともいうべき状況の断面が血も滴る感あり。

映画のストーリーは分析的、説明的に作られているというわけではなく、このカップルがなぜこのような状況に到ったか、は観客の推理・推測に任される。そのための手掛かりが実に巧妙に配置されており、見た者同士での語りを誘発する仕組みを持った映画である。かりに誰かと対話しなくても、色々なシーンを想起し反芻する行為は多くの観客がやりそうで、実によくできた脚本だと思う。

俳優はいずれも好演だが、とにかく容色衰えた後のライアン・ゴズリングの描写が容赦ない。前髪は禿げ上がり、志賀勝みたいな色付きのメガネをかけているのはまだ良いが「女々しい野郎」と罵られているまさにその時に着てるトレーナーに、でかいハクトウワシ(強いアメリカの象徴?)が描いてあったりするのがすっごいイジワルw。この服着てあの決定的なダメ行動を起こすかと思うと・・・(T_T)
ミシェル・ウイリアムズの方は現在も過去もあまり変わらない美貌の妻だが、物事の見方はけっこう偏ってて、自己の成長につながらない仕事に就いてる旦那に実際のところ満足していない。もともとそういう価値観の旦那だということが理解できていないのだ。いや、あるいはウスウス理解はしているのだが、それを納得したくない気持ちが働くのであろう「説明はできないがとにかくお前にはウンザリ」という対抗不能なオーラを、関係修復にチャレンジする旦那にむき出しのままぶつける。あんまりだ(T_T)

そんな感じで、基本的には「恋愛の勢いで結婚まで行ったけど実ははじめからあった価値観のズレを調整する間もないうちに衝突が増えて破局するカップルの話」とまとめてしまえばすごく良くありそうな筋ではあるが、カップル双方のキャラクターの描写が重層的で、簡単にどっちが悪いと決めつけることもできないし、第三者の立場からベストな解決策を提示できそうにも思えない。強いて言うなら美しき蜜月時代に遡って「結婚ヤメレ」と言うしかないという鬼設定。実に恋愛と結婚の皮肉について考えこまされる映画であり、自分の恋愛や結婚に自信のある人もない人も一見して損はない傑作だ。

以下、自分なりにこのカップルの何がいけなかったのかを勝手に試論。未見の方は映画見てから読んでください。

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