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2月 21, 2006

「クラッシュ」(★★★★☆)

仕事をはやめにあがって、新宿武蔵野館でポール・ハギス監督「クラッシュ」を見た。
昨日みた「ミュンヘン」にひきつづき、こんなにいい映画ばかりタテ続けに見てしまうと目が肥えちゃってまずいなと思うほど良かった。

映画「クラッシュ」の舞台となる、人種差別の緊張と9.11以後の不穏さを胚胎したロス・アンジェルス(この映画ではその街の名前も重要なキーワードとしてストーリーに影響する)では、人はみな全て語るに値する物語をもち、自分なりの物語を展開する動機を持っている。それら複数の物語が焼け付くような緊張感を保ちながらこすれあい、交通事故さながらに衝突しあうことで、さらに一層パワフルなストーリーが生み出されていく。「こういう映画に出会うために自分は劇場に通っているのだ」と言う人は多いだろうし、そういう人にとってはまさに待望の一本になるはずだ。

ドン・チードルが主演という以外はほとんど何の予備知識も入れずに行ったところ、豪華でツボをおさえた俳優陣で驚き。
以下、同様に情報を入れずにみたいという人のために、俳優名は19世紀小説風の伏せ字で表記したい。
何といっても印象に残るのは、最近イーサン・ホークにすっかり同系のいい男としてお株を持ってかれた感のあるマ**・****だ。彼の物語はいかに人間は一面でとらえることが難しいか、いや、人間はいかに移ろいやすくふとしたきっかけで善をなすこともあれば悪をなすこともあるという深みを伝えており、またその描出のされ方も唯一無二のものである。私は大してこれまで気にかけていなかった役者だが、この一本で大いにマ**・****を見る目が変わったと告白したい。対照的なラ****・*****の物語も同じ理由から印象的ではあるが、描写が傾注されているのはマ**・****の方である。サ***・****はこれまでの彼女の印象からは想像のつかない配役で、たしかに演技だけとれば同じ役をジュリアン・ムーアが演じたほうが30倍くらい良かっただろうと思われるものの、夫君役であるブ****・*****とともに、地位と栄誉を持ちいっぽうで内容を持たない金持ち夫婦という役柄にハマってみせ、逆に他の女優ではこううまくいっただろうか?と思わせる絶妙さを醸し出していたと思う。
ほかにも、幼い愛娘とベッドの下で語らうシーンが素晴らしいマ***・***、ぶちキレてのちに哀しいテ***・****も感涙を誘うが、なにより、この映画に製作から関わったドン・チードルの、砂漠の寒風の中でマフラーを揺らしながら孤独に屹立する姿が印象的である。

映画「クラッシュ」は、なによりも人間のストーリーであり、彼らの会話、立ち姿、視線がドラマを創造するという意味で、まことに映画らしい楽しみを満喫できる一本だ。

サイトで見れるサクラサク

@niftyツールバーに表示される「瞬!ワード」見てたら、今日はヤケに大学名の検索が多いことに気づく。
ちょっと見てみたら、いずれも合否発表をWebサイトで行っている大学であった。

中央大学
南山大学
明治大学
青山学院大学

私のときは時期になると次々、黄緑色の封筒におさめられた合格番号一覧が電子郵便で届けられ、ドッキドキで開封したものだが、やはり今日びはドッキドキしながらマウスクリック一発!というわけだろうか。
われらが都の西北もやっぱりWeb合否発表に移行している模様だ。

ちょっと気になるのは中央大学のサイトにある「合否速報」である。多くの大学が受験番号一覧をただページにはっつけてるだけ(PDFダウンロードというところもある)なのに対して、試験コードなる番号+受験番号と生年月日でログイン認証するしくみになっている。
これって自分の結果だけが画面に表示されるしくみなのだろうか?

 「あなたの合否は ・ ・ ・ ・ ×!

みたいな感じに。

 だったら暴れるなあ。

どんな仕組みになっているかご存知の方がいたら教えてください。

2月 20, 2006

「ミュンヘン」(★★★★☆)

続けて新宿ピカデリーにてスティーヴン・スピルバーグ監督「ミュンヘン」を見る。
涙あふれるような映画ではないけれども、限りなく映画の力を感じさせる傑作。
ミュンヘン・オリンピックの選手村で起きる虐殺、それに続くヨーロッパでの暗殺行、ベイルートでの「地獄に堕ちた勇者ども」をも彷彿とさせる襲撃シーンなど、詰めに詰めた充実したスリラーの時間が流れる。'70年代の空気を醸し出す映像の力にひたすら圧倒され続ける2時間44分。
それを通して、人に知られることもない世界で、敵の息遣いを聞きながら人を殺すテロリズムの暗黒が丹念に焙り出されていく。
大義のために人を殺し、続く者たちに復讐され、やがて「大義」とはそもそも何なのか?という問い直しに迫られるエリック・バナ。彼にモサドの高官であるジェフリー・ラッシュは「この任務に就いているのが君たちだけだと思うのかね?」と、これが終わりなのではないことを告げる。
彼らの背景に屹立する、ありし日の世界貿易センタービル。

間違いなくもっと多く見られて然るべき傑作だ(ピカデリーはけっこう空いてた)。
「反ユダヤ映画」という汚名が米国で着せられているというが、残念なことである。

「オリバー・ツイスト」(★★★)

新宿文化でロマン・ポランスキー監督「オリバー・ツイスト」見る。

オリバーを演じるバーニー・クラーク君の瞳の美しさ、ロンドンのセットも素晴らしいし、さわやかなスコアを書かせて右に出るもののない当代随一の女流レイチェル・ポートマンの音楽も素敵だった(彼女のスコアを劇場で聴いたのは「ショコラ」以来ではないか?・・・と思ったが、今調べたら「クライシス・オブ・アメリカ」という彼女のキャリアからは異色な作品で耳にしていた)。
しかしそれらを上回って素晴らしいのは、オリバーがロンドンに出るまでのイギリスの片田舎の風景で、行き倒れになりかけたオリバーを介抱する心優しい老婆の家から再び旅立つオリバーの背負う焼けきった空などは特に心に染み入る。

これに比べると、瘴気漂うロンドンで展開するドラマは、ベン・キングスレー演じる盗賊団の首領フェイギンの熱演と、盗賊団とまっとうな道の間で惑うオリバーをめぐる葛藤にもかかわらず、どこかしら通り一辺な文芸大作という感をまぬがれない。原作を読んでいないのでわからないが、こういう話だからしょうがないということなのかもしれないけれども、もっとフェイギンとオリバーとの対話がめぐらされると良かった。

イギリスのこの頃の小説を読んでいると、いかに治安判事が権力を持っているのかということがうかがわれるのだが、この映画に出てくる判事はとにかく強烈である(出てくるのはワンシーンだけだが)。こうまで傲慢で、独善的なキャラクターを久しぶりに見た。今度イギリス小説を読むときにはこの映画の判事が頭をちらつき続けることだろう。

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