twitter


2017年1月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

Flickr

  • www.flickr.com
    This is a Flickr badge showing public photos and videos from k-tanaka. Make your own badge here.

読書メーター

  • 読書メーター
    unpyouの今読んでる本 unpyouの最近読んだ本

« 2005年3月13日 - 2005年3月19日 | トップページ | 2005年3月27日 - 2005年4月2日 »

3月 26, 2005

「ズッコケ三人組と学校の怪談」(★★☆)

なつかしくなり、BOOK OFFに立ち寄ったついでに100円で買ったズッコケ三人組シリーズ「ズッコケ三人組と学校の怪談」を読了。
さすがに児童書だけあって、すぐに読み終わる。
ハチベエ、ハカセ、モーちゃんが通う花山第ニ小学校で、学校の七不思議の話をするのが流行。ハチベエたちが調子に乗って全校に吹聴しているうちに、その話に出てきたお化けたちが本当に現れはじめる・・。
校庭を埋め尽すように這い回る無数の赤子の化物が出現し、異変を確かめようと近寄った先生が飲み込まれるなど、けっこうシュール。章タイトルが「せまりくるあかんぼうたち」(笑)。
確かに「学校の怪談」のノリかも。'94年初出作品だが、初期の頃のようなパワーはないような感じだ。
話そのものよりも、主人公三人組をとりまくサブキャラ・・モーちゃんの姉のタエ子姉さん、担任の宅和先生、荒井陽子&榎本由美子のかわい子ちゃんコンビ、結構常連ながら"背が高い"以外のキャラが薄い田代信彦などの連中がいちいち懐かしく、楽しい読書だった。

ラグランジュ・ポイントを探せ!

ろじぱらで見て、かなり夜中にやりこんじゃいました。

http://www.colorado.edu/physics/2000/applets/satellites.html

地球と衛星軌道上の月との重力均衡点を当てずっぽうでクリックして、衛星をつくるのに挑戦するアプレット。すごくよくできている。コロラド大学物理学部のページのようです。

作った遊星がどんどん地球の重力にひっぱられて悲しく落下して行く中、けっこういい感じでどちらにも落下しないままの星もいくつかはできたものの、軌道はものすごーく不定形。
やりながら考えると、いったい天体の運行というのはどんな采配がはたらいてこのようになっているのか?と遠い気持ちになります。
まあ、エネルギー保存の法則を覚えることすら放棄した物理猿級の私には、本当に遠い話のままなのでしょうが。

3月 23, 2005

私たちの愛する世界史単語

comu_prof

その妙にニッチでサブカルチャーな人々が集う感じが私に合ってるなと思ってしまうSNSサービス、mixi

こんなコミュニティも許されるのでは?と思って、既に150人を超えた「エリック・ロメール」コミュに続き、新しいコミュニティを立ち上げてみました。
コミュ名は「私たちの愛する世界史単語」

「小ピピン」、「ホーエンツォレルン家」、「完顔阿骨打=ワンヤンアグダ(太祖)」、「トルコマンチャーイ条約」、「シュリヴィジャヤ(室利仏逝)」、「耶律阿保機=やりつあぼぎ(こいつも太祖)」、仏図澄(ぶっとちょう)&鳩摩羅汁(くまらじゅう)、ポンディシェリー&シャンデルナゴルなどなど、

一生懸命覚えた割にはその後の人生であまり役に立ってない・・
飲み会で披露しても別にモテない・・
それどころか「コトバだけ覚えてんだけど、あれって何だっけ」とつくづく悩んでしまうがごとき、単語のインパクトだけ覚えている状態すらもが散見される・・
そんな世界史単語に懐かしさを覚える人のためのコミュです。

という、非常に後ろ向きな趣旨のコミュニティである。
コミュ画像には1828年に締結された「トルコマンチャーイ条約」を堂々採用しました。
これってどんな条約だったっけ・・・でもコトバのインパクトは覚えてる・・・
そんなトラウマを愛でるコミュニティ。
        何人集まるんだか(^^;)


※トルコマンチャーイ条約
 18世紀末〜のイランを支配したカージャール朝がロシアとの戦争に破れ締結した条約。
 ロシアの治外法権を認め東アルメニアを割譲。ロシアの中央アジア方面への拡大政策の流れの中で重要な条約だそうです。Googleだと423件がヒット(^^;)

3月 21, 2005

クラヲタに聞く20の質問、にしてみた

ハナギちゃんblogで面白そうと思った「音楽番長に20の質問」。
えーと、質問項目を見る限り、たぶんCD売り場が違うんですが(笑)、それでやったらどうなるか試してみました。
どう答えてもクラヲタ向けのギャグになってしまうので、大元のサイトさんにはあえてTB打ちません。ハナギblogには打っちゃうけど御勘弁。コメント欄でなければ流れが違っても許されるかなと。
てなわけで、TRY。(クラヲタの場合、作曲家局面と演奏家局面がありますが、今回は作曲家局面にて回答)

Q1:HNとblog名を教えてください。
A:k-tanaka「k-tanakaの映画的箱庭」

Q2:あなたが好きなミュージシャンをだーっと挙げてください
A:グスタフ・マーラー、ルードヴィヒ・V・ベートーヴェン、ヨーゼフ・ハイドン、ヨハン・セバスティアン・バッハ、エクトール・ベルリオーズ、ウィリアム・ウォルトン、エドワード・エルガー、ジェラルド・フィンジ、フランソワ・プーランク、ベーラ・バルトーク、ドミトリー・ショスタコーヴィチ、ミクロス・ローザ、ジョン・ウイリアムス、ブルース・ブロートンとか色々。

Q3:その中でも、人生において最も影響を与えたのは?(複数なら2人まで)
A:グスタフ・マーラーですね。

Q4:その人(ミュージシャン)を知ったきっかけは?
A:高校生の時にかなりいっぱいいっぱいだった時期があって、とにかく圧倒的な音楽を聞いて状況を打破する力を得ようと、蔦屋のレンタルCDで一番スゴそうなタイトルの「千人の交響曲」(小澤盤)を聴いたのが始まりでした。

Q5:その人(ミュージシャン)の好きな曲トップ3を挙げてください
A:交響曲第9番、交響曲「大地の歌」、交響曲第6番。

Q6:それを挙げた理由は?
A:前二者は、人生の最後に聴きたい音楽であるがゆえです。第6番はある意味、かくありたい人生の縮図として。(ネクラだなぁ・・・)

Q7:その人のどーゆートコに魅力を感じますか?
A:40歳代で結婚するまで童貞だったところ。
 ・・・ではなく、やはり死への畏れの呼び返しとして、己の身いっぱいでこの世界を愛そうとしたと思えるところでしょうかね。

Q8:初めて買ったレコードは?(もしくは、CDは?)
A:「ファイナルファンタジー」のサントラCD。(悶死)

Q9:初めて行ったコンサートは?
    行ったことがないなら今後、誰のに行ってみたいですか?

A:高校生のころ、同級生に
「委員長も好きだろ?一緒に行こーぜ」
 と誘われて行った、辛島美登里in新潟県民会館コンサート。人生で初めて、そしてこれからも最後となるであろう出待ちをしました。
 今井よ元気か、あの夜は楽しかったね(^_^)/

Q10:ファンクラブに入ってましたか?入ってたなら誰のですか?
A:入ったことはありません。(「うんたら協会」とかあるのだろうけど、会費高そう)

Q11:最近、注目してるアーティストは?
A:セルゲイ・プロコフィエフ、ジョン・アダムズ、吉松隆。

Q12:それを知ったきっかけは?
A:プロコは、こないだのエルムの鐘響コンサートで実演に触れ、あらためて聴きこんでみようかなと再認識したばかり。アダムズと吉松は、かつて新宿ヴァージンで個性的なお薦めPOPを書きまくってた名も知らぬバイヤーさんの影響です。イイ趣味でした。まあ二人は存命中の同時代の作曲家なのでこれからも注目って意味もあり・・。
それにしてもあのバイヤーさんは今いずこにおられるのか・・・。フィンジやアッテルベリなどもPOPを通して教えてもらいました。感謝に耐えません。

Q13:その人のお気に入りな曲ベスト3を挙げてください。
A:やべえ、各人三曲もあがらねえ。一人一曲でゴメンネ・・・プロコ=「アレクサンドル・ネフスキー」、アダムズ「ショート・ライド・イン・ア・ファスト・マシーン」、吉松=「鳥たちの時代」

Q14:今までの中であなたの心をシビレさせた歌詞ってありますか?
     あったら、「最も感動した順」でベスト3を・・。

A:基本的に純器楽や、歌があっても歌詞のない部分で感動してるので、この質問はムズいなー。
 とはいえ、マーラー「大地の歌」の最終歌はやはり涙なくしては聞けません。

私は愁いを帯びて口を開く。
「友よ、この世に私の幸福は無かった。私はひとり淋しく山にさまよいはいる。
 疲れ果てた孤独な魂に永遠の救いを求めて、今こそ故郷へ帰ってゆくのだ。
 私は心静かにその時を待ちうけている」
しかし、春になれば愛する大地は再び到るところ花が咲き乱れ、樹は緑に覆われて、永遠に、世界の遠き果てまでも青々と輝き渡る。 永遠に・・永遠に・・(Ewig...ewig...)

 宇野コーホー先生訳(^^;)
 長くなり過ぎたので「復活」とかの号泣部分については特に触れず。

Q15:それを挙げた理由は?
A:死生観の美しさ。
  自らが消え去っても、依然美しくあるであろう世界を讃えられる、そんな人生でありたいわけですよ。青くて悪いか。

Q16:一目ぼれした曲やアーティストっていますか?
A:クラシックは一度聴いて即ホレってパタンはあんまりないわけですが(途中で寝たりするし)、フィンジの「ピアノと弦楽のためのエクローグ」とか、ウォルトンの「スピットファイア序曲」は一聴即溺愛の曲ですねえ。

Q17:どんな出会いで?その曲の魅力とは?
A:ひとえにNAXOSレーベル様の有り難いリリース方針と、輸入盤ショップ店頭POPのおかげです。
  ウォルトンとフィンジの魅力については言葉にするのもばかばかしいくらい分かりやすいのですが、ウォルトンは圧倒的にノーブルかつ心踊る節回し。フィンジはとにかく曲の持ってる、雨の日曜日に似合いとでもいえそうなメランコリックな雰囲気がたまらん。

Q18:「これは聴かないとマズイぞ!」って曲やアーティストがいたら是非!教えてください。
A:うーむ(^^;)クラシックは「たかが芸術」ですので、あえて他人に押し付けたくなるようなものはありません。んでもワルターの振るマーラーは、聴かない人生と聴いた人生とで何らかの濃淡が出るのではないかと心中秘かに思ってたりして・・(けっこう押し付けがましい^^;他のクラヲタの方に説教されそう)
  
Q19:あなたにとって「音楽」は?
A:「人生を豊かに彩ってくれる重要な要素の一つ」です。

Q20:最後に、最近のあなたの脳内BGM(笑)があったら教えてください。
A:最近「アイフル」のCM音楽がなんか耳についちゃうんですよ・・・。ってのはマジ話すぎますか(^^;)
  あと最近、夜中に仕事してると脳内にショスタコの交響曲第11番が鳴り響いててキョーフ。

というわけで、意外と回答できたりするなあ。むう。
マーラー周辺はどうもねっとりと熱くなってしまうので、ざっと見ウザいと思われそう・・。ああー縁切らないで〜。

そして、書いてるうちに「あれもう一回聴こう」などと思いキーボードの脇にだんだんCDが積み上がっていく。これは何かの罠なのか。

ZOFFでメガネ新調〜アーサー・ベンジャミン〜映画「サイドウェイ」

ミュシャ展の後はドトールで一息つき、池袋に移動。
踏みつぶしてツルが壊れて以来ゆうに3ヶ月以上経過しているメガネを新調すべく、池袋メトロポリタンプラザ内にある激安メガネ店、ZOFFに。よくは知らんがメガネ界におけるスーツカンパニーみたいな動きなんでしょうが、レンズ込みで5,000円台、7,000円台、9,000円台の3プライス制というお店。池袋の町をよく見てみると他にもこういうレンズ込み3プライス制度のお店がいっぱいできているが、そっちはスーツセレクトとかみたいなものなんだろうか。しかし私の度の強さはこうした制度に当てはまらないのであって、圧縮レンズを特注するため5,000円台のランクで買物をしても結局12,500円はかかってしまうのだった。
まあこれまでは一発注40,000円とかしていたのでそれでも半値以下に済んだと喜ぶべきですが・・。特注のため受け取りは今月末日まで先送り。ああ、目が悪いというのは罪なのですねえ。キングサイズしか着れない男子の悲哀とは想像するにこんな感じなのか。

同ビルのHMVでCD二点。名手ピエール・ローラン・エマールとアーノンクールのコンビによるベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集と、NAXOSのティントナー・メモリアルエディションよりグレインジャー/ベンジャミン他による管弦楽小品集
エマール(先般出たドビュッシーは素晴しかった!)のベト協奏曲集は今さらと思われるかもしれませんが、輸入盤が安かったんで・・。
ティントナーはこれまで全く手をつけてなかった指揮者だし、パーシー・グレインジャーにもさほどの思い入れはないのだけど、アーサー・ベンジャミンの作品が収録されているのに惹かれた。

アーサー・ベンジャミンは、映画ファン・・ことにヒッチ・ファンなら一度はその作品に触れているであろう作曲家である。かの傑作「知りすぎていた男」のクライマックスはロイヤル・アルバート・ホールで催される音楽会のシンバル音に隠れたピストル暗殺計画であるが、このときバーナード・ハーマンの指揮のもと演奏されている曲こそアーサー・ベンジャミンの作曲したカンタータ「ストーム・クラウド」なのである。
この演奏効果バツグンの音楽を映画で耳にし、さらにヒッチ映画サントラなどで繰り返し聴いていた私にとってはアーサー・ベンジャミンの他の作品はどんなものか?というのが長年の(それほどでもないか)疑問なのだった。
このティントナー盤に収録されている作品「ノース・アメリカン・スクエア・ダンス」はいかにも聴きやすく毒気のないノリノリ舞曲で、作曲家の如才なさを思わせるものである。(別にけなしているわけではなく、そういうクラシック音楽はけっこう好きなのですよ)
ライナーを読むと、アーサー・ベンジャミンは1893年に生まれオーストラリアで育ったピアニスト/作曲家/指揮者であったという。オペラから映画音楽まで数多い作品があるが、最も知られているのは"Jamaican Rumba"という曲だそうだ。検索してみるとスターンのヴァイオリン小品集におさめられているようなので、器楽曲なのだろう。(ハープ版の楽譜もあるようだ・・・いや、演奏してほしいなどと言ってるわけではありません)

書き過ぎて、あまり触れる余裕がなくなってしまったが、最後に池袋テアトルダイヤでアレクサンダー・ペイン監督「サイドウェイ」を見た。
とにかくポール・ジアマッティ演じる主人公のチキン男ぶりがもう他人事ではなく、わが身には痛すぎる映画であるが、一般的にはさわやかな笑いを呼び起こすかもしれない"パッとしない男"同士のロード・ムービー。
特に別れた女房が再婚したことを自分が最後に知らされた時のジアマッティの自暴自棄ぶりは一見すべきである。「どうせぼくはチビでみんなののけ者なんだ!」と叫び、落ち着けよとさとすトーマス・ヘイデン・チャーチを尻目に、ワインをラッパ飲みしながら田舎の坂道を駆け降りてくる時のあの歩幅の狭さ。「殺人の追憶」のソン・ガンホが見せる飛び蹴りとは違った意味で、しかし同じくらい笑った。
「サイドウェイ」については町山智浩氏によるペイン監督インタビューも参照。
ワインおたくの自称作家が昼メロ主演の三流俳優と連れ立ってワイン飲んだくれ旅行という設定のため、観終わったあとに自分でもワインが飲みたくなり、コンビニで安ワインを買って飲んでみたら美術館で歩きまくった体の節々が痛くなってきた・・というあたりで、一日のオチがついた感じ。

ミュシャ展@都美術館

世間的三連休の中、私はまる一日休めるのは今日だけなので、たまってたタスクを一気に処理しようと街に出る。
(仕事の方のタスクを処理しろよ、ってツッコミも心の底から聞こえますが)
まずはClala-Flalaゆきひろさんのエントリを見て、こりゃ行っておかねばとかねてから思っていた「ミュシャ展」in都美術館。

アルフォンス・ミュシャ展といってただちに想像してしまうのは、まずは今となっては紋切り型の一つに堕したといえるアール・ヌーヴォー様式のポスターの大群であり、さらには絵葉書で見てもこれといった変わり映えのしない少女趣味な大衆広告が、これぞ芸術と言わぬばかりにゴマンと貼り出された展示室。そしてFFシリーズをはじめとするゲームイラスト等でミュシャ的装飾様式にふれた大衆が、ウンカのごとく押し寄せてきては広くもない展示室にギュウギュウに詰め込まれているという、ぞっとしない光景である。
 (毒舌失礼)
ということでゆきひろさんのエントリを見なかったら、完全にバカにしていて行かなかったことは疑いないのだけど、行ってみたらかなり面白かった。多謝です。
とはいうものの3時くらいに行ってみるとウンカのような大群衆はやはり存在していて、最初の展示室に入場するのさえ40分待ちというアゼンとするような状況ではあった。先にチケットを買っていなかったら速攻で踵を返していたことであろう・・。今となってはそうして先にチケット買っておいたのが幸いしたなと思ってるわけですが。これから鑑賞を考えている方は絶対に休日に行ってはいけません(といってもあと一週間で終わるのだが)。

個人的なポイントの一つはサラ・ベルナールを描いた演劇ポスターの傑作群で、とにかくその巨大さから受けるインパクトの強さと発色の良さは、こればっかりは実物に触れないと感じとれぬであろうと思わせるものがあった。ミュシャを一夜にして人気アーティストに押し上げた「ジスモンダ」のポスター、それに「ロレンザッチオ」「メディア」「椿姫」「ハムレット」等の演劇ポスターともいずれ劣らぬ大作群で、そこに現れた同時代のイコン、サラ・ベルナールの堂々たるポーズや放たれる光輝には一見の価値がある。
こうした演劇ポスターに始まり、化粧水やシャンパンのポスター、ビスケットのパッケージデザインから鉄工所のカレンダーまでなんでもこなした仕事群にはミュシャの持っていた商業デザイナーの先駆者という属性が見えるし、いっぽうそれらの同時代に描かれた、モローやルドンを思わせる宗教的テーマの挿画やパステル画には、いかにも世紀末〜20世紀初頭の芸術家らしい、神秘主義的側面が垣間見えもする(フリーメーソン協会のメダルデザインなどといった仕事まである!)。

そして何より今回の収穫と思われるのは、ミュシャにおけるチェコ国民主義的な作品の数々である。
ミュシャといえばパリの芸術家という印象があるが、彼はもともとボヘミアの貧しい村で生まれたチェコ人であり、晩年には故郷の首都プラハに帰ってスラヴ民族的主題を数多く作品にしていたのである。
これらは1900年頃の彼を覆っていたアール・ヌーヴォー的作風とは一線を画するもので、そ0の中心は「スラヴ叙事詩」と題された、汎スラヴ主義的民族史を絵画化した一大連作であったという。この展覧会ではその準備のために描かれた習作やモデルの写真しか目にすることはできないが、騎馬民族の侵入やロシアの農奴解放、フス戦争などをモティーフにした雄大な構想のもので、一度実物を目にしてみたいものである。
早大グリークラブの演奏旅行で1990年代にプラハを訪れた折に、ミュシャが手掛けた市民会館の室内装飾を目にしたことがあるのだが、今考えるとこれはそうしたミュシャの「スラブ主義時代」の開始を告げる仕事であったわけである。
どこまでもインターナショナルなアール・ヌーヴォー様式の旗手であり、同時代のチェコ人たち(スメタナやドヴォルザークなど音楽家の活躍が有名である)が取り組んでいた国民芸術の流れには無縁だとばかり思っていたミュシャだが、やはり彼もまた「わが祖国」を歌うボヘミア人の一人であったのだということが分かっただけでも、この展覧会には来る意味があった。

圧倒的な人ごみに押しながされて後半ではボロ切れの様に疲れたものの、最後にはオイルショック時のトイレットペーパー購入に挑む主婦もかくなる努力を払ったのではないかという突撃を敢行し、図録を購入してしまった。
ただ買ったものの、これだけ内容豊富な展覧会の図録にしては解説が千足伸行氏(20世紀初頭周辺の企画はこの人ばっかという印象だが)の導入的解説一本だけで、後は展示物に付された文章の転載だけというのはいかにも寂しいものがある。まあ価格も安めなので致し方ないか・・。

どうでもよいことだが、展覧会のイメージソングを付けるというセンスはあまりにも意味不明です・・・日テレあたりの仕込みなのかもしれないが、万死に値すると思う。

3月 20, 2005

ズッコケ三人組、実は完結していた

mixiで「ズッコケ三人組」コミュをたまたま見つけ、そこで知ったのだが、ズッコケ三人組って実は昨年末に完結してたんですねー。感慨。

誰しも心のふるさとといえる児童書の一冊や二冊はあるはずだと思うが、私の場合怪人二十面相vs少年探偵団シリーズ「マガーク少年探偵団」シリーズ、はたまた「怪奇植物トリフィドの侵略」や「地底世界ペルシダー」などを熟読した「少年少女世界SF文学全集」も捨て難い、捨て難いながら、やはり「ズッコケ三人組」シリーズこそが、幼年期の人格形成に最も影響した児童書であることは間違いない。

よ−知らんという方のためにコメントしておくと、稲穂県なる架空の土地に存在する小学校に通う三人の小学生が、さまざまな冒険をするシリーズ(としか一言では言い表せない)。八百屋の息子であるやんちゃ坊主のハチベエ、トイレの中で本を読むのがクセなガリ勉のハカセ、まいうーな日々を送るデブながら女の子には激モテなモーちゃんの三人が、ある時は難事件にまきこまれて迷探偵と化し、ある時は過去の亡霊が引き起こす怪談に挑み、ある時は生徒会長選挙に立候補し、ある時は江戸時代にタイムスリップして平賀源内と会い、ある時は防波堤釣りの客に弁当を売る株式会社を設立し・・・、とにかく、およそありとあらゆる大冒険をデコボコトリオの絶妙のコンビネーションで乗り越えていくのである。

最終巻まで全50巻あるというシリーズのうち、私が読んでいるのは「それいけズッコケ三人組」から「ズッコケ結婚相談所」までの15冊にすぎないが、いずれ劣らぬ傑作といえるだろう。

私が読みはじめたファーストにしてベスト作品は「あやうしズッコケ探検隊」

ボートで漂流し無人島に流れ着いた三人が、食うものを探して砂浜をうろついているとユリの花が咲いているのを発見。特に気にも留めていないハカセに対しハチベエが
「おまえ知らねえのか、ユリの根っこって食えるんだぜ、うちの店でも売ってるもんな」
と言い「本なんて読んでてもそんなことも分からないんだな」
とあきれる、といったようなやり取りだったように思うが、子供ながらに本の虫になっててもしょうがないもんだなと身をつまされたことを覚えている。
今振り返ってみると、別に治ってませんが(^^;)

ほかにも「ズッコケ山賊修行中」で、深山に隠れた地底王国を作っている土ぐも族に捕われた三人組が、やっとのことで脱出し里の駐在所に救助を求めると・・というエピソードには後年のヒッチコック映画を観ていて「ああ、この感覚は・・!」と思わせるほどのスリルがあったし、「とびだせズッコケ事件記者」をマネして町内の壁新聞を作り、町の交番に「サツまわり」と称して取材に行ったりなどした(いま考えるとスゲエ行動力である)ことも実に懐かしい。疑いなく、自分の子供ができたら読ませたい書物No.1である。

子供に読ませたいといえば、こないだ親戚の子供に、やはり読ませたいランキング上位である「学研まんが ひみつシリーズ」の一冊「科学物知り百科」をプレゼントしたところ、ものすごく嬉しくなさそうなのであった。
「ひみつシリーズ」については、私なぞはハシラの「まめちしき」に到るまで眼光紙背に撤すの勢いで読みふけったものだが、まあ今どきでは多少古めかしく感じるのが普通なのかもしれぬ。

もっとも児童書などというものは、そんな不発弾の山の中で思わぬ爆弾が炸裂することもありそうなので、とりあえず与えておいて爆発すればもうけもの、ぐらいのスタンスでいるのがいいのかもしれない。

なんか収拾のつかないエントリになってしまったが・・。
「子供はもっと本を読め!」という意味で、かつて「えらいひとのはなし」の本をサンタにプレゼントされて泣いていた野比・YRP・のび太にこのエントリを捧げて終わりとしたい。
See You!
(残業&休日出勤続きで煮詰まってます♪)

« 2005年3月13日 - 2005年3月19日 | トップページ | 2005年3月27日 - 2005年4月2日 »