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« 伊坂幸太郎「ラッシュライフ」読了 | トップページ | もうひとつのイタリアン@長岡 »

3月 02, 2005

「イタリアン」という名の焼きうどん

iioさんのCLASSICAで、伝説的新潟ローカルファーストフード、みかづきの「イタリアン」が取り上げられているのに感動した。

「イタリアン」・・・。
このメニューの名前を口にした時に、胸の中を去来する奇妙な懐かしさは何だろう。
不思議なノスタルジーをわれわれ世代の新潟人に呼び起こすのが、この「イタリアン」なのだ。
(※新潟市限定)

italian01

端的に言ってしまえばこの食物、トマトソースをかけた焼きうどんを、普通に箸で食えばいいのにプラのフォークで食うという趣向の食べ物である。むろん焼きうどんであるから、アル・デンテ的食感などは期待し得ない。しかもご丁寧な事にショウガなどかかっているため、いやがうえにも焼うどん感が増長していく。

「イタリアン」をメニューにしているファーストフードチェーン「みかづき」は、「銀だこ」等とならんでスーパーマーケットやサティなどの郊外型ショッピングモールに店舗スペースを展開しているのだが、他県からの来訪者が食べようと思ったら、高速バスの発着所にもなっている新潟市街の万代シティバスセンター2F、またJR新潟駅に「みかづき」直営店があるのでそこで食うのが便利だろう。(※その後JR新潟駅の直営店は撤退)

「みかづき」オフィシャルサイトはこちら

さて、イタリアの食文化をいちじるしく誤解させかねないこの食物が新潟市民の心に深く根付いているのは何故か。それは市内小中学校の文化祭にそのルーツを辿ることができる。

唐突だが、文化祭で最も重要なイベントといえるのは昼メシではないだろうか。
購買で入手したいかにもその日作り的な「おにぎり \200」などと刷り込まれた色さまざまな食券を手にした子供たちが、文化祭の日だけ校内にあらわれる様々なファーストフードのバザーに群がっていく。
それはまさに、給食という「日常=ケ」の昼食に対する、「非日常=ハレ」の昼食なのである。
そしてそのきらびやかなバザーの出店の大定番といえるのが、王者「ケンタッキーフライドチキン」に対する永遠の二番手に甘んじる、みかづきの「イタリアン」なのであった。

王者のチキン食券をゲットすることができなかった比較的トロい層の小中学生たちは、口惜しい思いを胸にイタリアンの食券を握りしめるほかはない。みかづきの「イタリアン」は、そのようなほろ苦い幼少の思い出と分かち難く結びついた、まさに新潟人にとってのソウル・ファーストフードとも言えるメニューなのである。

ところでトマトソースをかけただけでイタリアンと称する羊頭狗肉ぶりが頼もしいみかづきだが、新メニューの開発にも余念がない。

たとえば
italian03
といったあたりはまあこの種のメニューの常連ともいえるだろうが、カレー焼きうどんに対してどのような差異を見つけ出しうるのか?といささか首をかしげざるを得ない。

あまつさえ
italian04
に至っては、イタリアどころか著しく西欧性を欠如させたメニューと言えるだろうが、どういうわけかメニューの名称自体には「イタリアン」という単語が堂々と踊っている。
もはや「頼もしい」以外の表現が見つけ出せない事態といえよう。

前掲のみかづきオフィシャルサイトによれば、イタリアンの誕生秘話は以下のようなものである。

昭和34年、箱根の「商業会セミナー」に参加していた三日月晴三(現会長)は東京の京橋でご商売されていた繁盛店の中バシさんに「帰省の時にでもウチに寄っていけ」と誘われました。 (中略) 当時三日月は甘味喫茶で、主力商品は 「あんみつ」「アズキアイス」「関東煮=カントダキ」(おでん)などであり、(特に当時のおでんは赤ちょうちんでしか食べられないもので、女性は気軽に食べられるものではなかったので人気があったようです。)軽食も始めようと考えていた時に中バシさんに見学させていただいたのでした。 その頃、東京の浅草・田原町の付近でも「ソース焼きそば」が流行していて、そこで会長は箸で食べるという点を『フォークで粉チーズをかけて』提供するスパゲティ風でおしゃれなスタイルのまったくオリジナルの「やきそばイタリアン」を考えだしました。 小判型の皿に紅生姜ではなく白生姜を添えて提供、 名称はスパゲティ=イタリアンのイメージでネーミングしました。 昭和35年当時、ラーメン1杯70円のところ、イタリアン1杯80円で販売していました。(強調引用者)

というわけで、実に45年の歴史を持ち、もはや新潟の食文化を代表する一メニューと呼んでも過言ではない食物なのである。
ちなみに小中学校のころはバカにしていた(ごめんなさい)イタリアンだが、このところ実家の近所にあるサティにみかづきが入っているのを発見し食ってみたところ、けっこうイケた。
食後もっと幼少時に付合っていればよかったかなぁと思ってしまったりもしたのだが、思えば「ソウル・フード」とは、すべからくそうした郷愁や後悔の念を伴いながら存在すべきものではなかろうか。

イタリアンの今後に幸多かれ。

(追加情報)
みかづきのBBSによると、本年3/10(木)〜3/15(火)に京浜急行・上大岡駅最寄りにある京急百貨店にて行われる大新潟展で、みかづきの出店が出るようである。新潟まで足をのばさなくても「イタリアン」を食すことのできる絶好のチャンス。
当ブログやCLASSICAで興味を持たれた方は、一度足をのばしてみてはいかがだろうか?

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「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

イタリアン焼きうどんなんて、初めて知りました!日本の食文化は奥深い!

(お久しぶりです)

私も初めて知りました。すごい気になるイタリアン!
スパゲティ風でおしゃれなスタイルー!!
新潟に行ったらまっさきに捜します。

(どうも食べ物には反応してしまう^^;)

 おお、やっぱり新潟人は知ってるんだ、イタリアン。
 ワタシゃあの本を読むまで聞いたことなかったです。全世界がマクドナルド化するこの時代にあって、まさかローカルなファストフードがこれほど確固たる地位を地元で築いていようとは!

>ユウスケさん
こんにちはー(^^)
ノンポリシーな和洋折衷を2000年以後の現代にあっても続けているところが素晴しいと思いますね。それにしても新潟以外にはまるで広がっていかないあたりも奥ゆかしさを感じます。
(一部、長野県にも進出しているようではあるのですが)

>みほさん
おしゃれなスタイルですねえ。何せたこ焼きと一緒に売ってますから。
上記エントリに追加したように、来週末に上大岡の京急百貨店で出店するようなので、もし食べたくなったら行ってみては?

>iioさん
非常に細々としたファーストフードチェーンですけどねー。
新潟市を一歩出るとほとんど知られてません(^^;)
会社で新潟県でも上越市出身の女の子二人にリサーチしてみたところ、全然知りませんでした(笑)

おおう!
イタリアン!数年前に、日曜の午後あたりのかったるい
テレビ番組で初めて見ました。

その時、みかづきと、もう一軒代表的なお店が紹介されて
いたのですが、なんか知らんが、私のB級グルメゴコロがいたく
刺激されてしまい、すぐさま、新潟県出身の知り合いに根掘り
葉掘り聞いてみたのですが、十日町と柏崎の人だったので、
当然のように「知らない」とあっさり言われて悲しかったです。
その後の調査(なのか?)により、新潟でも新潟市内という
極めて局地的なローカル・フードであることが判明。私の
「一度は食べてみたいもの帳」の上位に入っています(笑)

りいさん・・・そんなに食べたいですかイタリアン(^^;)
マジで焼うどんですよ。バジルの代わりに青ノリがかかってそうな勢いの。

とはいうものの、blogでここまでウケたので、実は来週末もし時間ができれば上大岡に行ってみようかと思います。
そして綿密にイタリアンの特徴を分析し、かつ自分でも作ってみようかという野望をメラメラと燃やしているのでした。

とりあえず「みかづき」のサイトで得た情報としては、裏ごししたトマト、炒めたタマネギ、それに300分の1の分量でケチャップが入っているらしい。
あとは実地に食べてみてその秘密を確認できれば、チャレンジできるのではなかろうか・・などと、仔細に検討中であります。

もし再現できたら、箱庭オフ会(いつやるんだ・・)で皆さんにふるまいますね(笑)

でましたね!!イタリアン!!
大分前の6時のニュースの特集で、お笑いタレントが新潟の謎の食品イタリアンを探すっていう感じでやっていました。モノを見たときは絶句。すぐに新潟出身の友達にメールをいれて、「米どころの新潟に何故あんなたべものが?」「誰でも知っているって本当か?」「本当にあれをイタリアンと呼んでいるのか?」と聞いたら「すくなくとも私が住んでるところでは普通」「新潟人は米以外喰わないと思ってるわけ?」「イタリアンと呼んで悪いか!!」と怒られました。しかし、k-tanakaさんを恐れずに言わせてもらうと、中国のホテルのレストランで、海鮮ドリアを注文して、ホワイトソースをかきわけたら、ホタテや、エビに混じって鰻の蒲焼きのハーフカットが出てきた時と似たりよったりの衝撃を受けました。(円海@トラバ記事は脳内でできてるけどきちんと文章になってないんです。まだ)

ウナギのカバ焼き級ですか。

・・というわけで、餃子と一緒に食卓に供される「イタリアン」画像を目に、さらなる衝撃を深めていただければと思います↓

http://k-tanaka.cocolog-nifty.com/hakoniwa/2005/03/post_1.html#more

ところで、「新潟」と「イタリア」には一見何の関連性もないような感じがします。
人々は土地の住みやすさのせいか安穏としていて野望・欲望の絶対量が少なく、ゆえか大学進学率は指折りの低さ、ラテン的情熱とはかなり無縁な県民性を持っております(私見)。
しかし明治13年にはイタリア人コック、ピエトロ・ミリオーネが日本でも最初の本格的西洋レストラン「イタリア軒」を新潟の地に開店するなど、イタリアの風と新潟はまんざらつながりがなくもなかったりするのです。
(現在イタリア軒はホテルオークラ系のホテルになっています)
http://www.italiaken.com/

私は秘かに、みかづき創業者が「イタリアン」を着想する上で、このイタリア軒の存在も多少の影響があったのではないかと予想しています。


(トラバ記事はいいですから。ホントに・・・と言いつつちょっと楽しみにしてたりも)

TBありがとうございました。
このイタリアン、「食べ物新日本奇行」でも紹介されていたようで、単行本化されていました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532164516/qid%3D1109989362/249-6526038-9302719
こー見ると、マニアにとっては有名なものだったようです。

一方、こちらの方が真の「罰ゲーム」と断言されてしまったやつですが、30年ぶりに作って飲んでみました。
・・・、やっぱりうまいんだか、まずいんだか微妙。でも、これって、黒酢に変えたら、「はちみつ黒酢ダイエット」なのでは!。(許せタマノイ酢)
そーいう意味では私は先見の明があったと勝手に思うことにしました。

しまった出遅れた(笑)

私は新潟から電車で20分くらいの町に住んでいたので、子供の頃は「ニイガタに行く」ていうのが六本木ヒルズに行くとかお台場に行くみたいな感じの楽しいイベントだったんです。

そして晴れのお出かけの日に、マクドナルドでもケンタッキーでもなく、わざわざみかづきに行くっていうのがビミョーなハレ具合だったのを思い出しました。

確かに「みかづき」と聞くと切ない郷愁をおぼえますね
ていうかすごい盛り上がりですね>コメント欄(^^;

円海さん、私の「根掘り葉掘り」とまったく同じ内容の質問して
らっしゃいますね(^^;)

TVを見た全国の何万人という人たちと新潟出身者たちの間で
同じような会話が交わされたであろうことを思うと感慨深い
ものがあります(←ホントか?)

ちなみに、泉麻人(この人、本名は麻井泉さんというらしい
ですが)の「なぞ食探偵」は、検索してみたら、アーカイブ
がここで全部読めるようですね。
http://www.yomiuri.co.jp/wine/nazo/

イタリアンを取り上げた回は2003年7月10日のこちらの記事。
http://www.yomiuri.co.jp/wine/nazo/20030710sx11.htm

ありえないですよね?昭和の30年代、40年代ならともかく、あれを「イタリアン」と21世紀になっても言い続けるバチモン感覚。新潟の人って、実は大阪人をはるかに凌ぐ図太い感性の持ち主なのか?と(大阪の方と新潟の方ができるだけ見てませんように・・)
しかも餃子とコンボ。一度デパートで、「全国バチモンレストラン催事」とかやって欲しい。まだまだ日本には、ありえない料理が・・・というワケで、りいさんが教えてくださったサイトのぞいてきます。

ひさびさに、ローカルな食ネタで笑えました。
あんかけ文化は、関西というより東海と共通?
Caznetで「いやげもの」特集をやってるんですが、それを思い出しましたわ。

それにしても、麻婆豆腐なのに「イタリアン」とは!

あ、あ、知っていたら行ってましたーーー。
うぅ、食べたい。
何ぼ資本金出したら東京で出店できるのかな。
やっぱりつぶれるのかなぁ。
一坪イタリアン店東京一号、店長希望です。
次男坊も幼稚園終わったし。

学校帰り、営所通り店でステンレスの皿にのったイタリアンを食べた世代です。
「しめ」はチーフナッツね。

うーん・・私はつぶれると思いますよ。
個性はあると思うんですが、競争力があるとはとても思えない。
競争という土壌があまり前面に出ていない新潟市であるがゆえに生存しているファストフードチェーンではないかと。

チーフナッツは食べたことないんですよねえ。みかづき通の中では有名なようなのですが。上大岡の大新潟展でもメニューでは出てませんでした。

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