NUMBER GIRLのベスト盤が出た

めったにポピュラー音楽(ってくくりもどうかと思うが)のCDを買わない私だが、タワレコ新宿でASIAN DUB FOUNDATIONの新盤が出てるのが気になって寄ったところ、もっと心惹かれる盤を見つけ、あわせて買ってしまった。
2002年に解散したバンド、NUMBER GIRLのベスト盤OMOIDE IN MY HEAD 1 ~BEST&B-SIDES~である。
引っ越しを機に色々なポピュラー音楽のCDをブックオフに売り払い金を得たが、NUM-HEAVYMETALLICだけが売る気になれず手元にいつまでも残り続けたのは、わが国2000年以後の空気を最も出している音楽に思えたからである。
NUMBER GIRLの音楽をはじめて聴いた、というか見たのは塩田明彦監督の映画「害虫」のプレ・オープニングでNUM-AMI-DABUTZのビデオが流れたのを目にした時だろう。「害虫」もヒリヒリした映画だったが、映画そのものよりもNUMBER GIRLの異様なビデオと音楽の方が印象に残ってしまった。
同時代性のある音楽、というのを表現するのは難しいが、仮に私が1968年(映画「2001年宇宙の旅」が公開された時代だ)にタイムスリップして、その時代の人に
「2000年以後の日本ってどんな感じ?」
と質問されたらどう答えるかと考えてみよう。
とりあえず、外宇宙に出ることになんてダルいだけと誰もが思ってるし、人間存在の意味なんて課題の価値も、あなたがたの時代よりはずっと値下がりしていると思う、と話すだろう。
そして、カネの消費のしかたという課題が生活の全体を埋めつくしているようなツマラナイ世界ではあるけど、こんな面白いものを作ったりもしてるよ、と言ってNUMBER GIRLの音楽を聴かせたり、古谷実の漫画(「僕といっしょ」とか「ヒミズ」とかかな?)を読ませたり、映画だったらそれこそ塩田明彦の「害虫」とか黒沢清の「アカルイミライ」を見せたりするだろう。
それらを見た60年代の人からは「つまらなそうだなぁ」と言われるかもしれないが、それはこっちとしては知ったことではない。
ほんとにこういうもんなんだから、ヨソの時代から文句言われても余計なお世話、と居直る自信が持てる作品こそ、「同時代性を得てる」と言えるものなのだろう。NUMBER GIRLの音楽を聴いているとそういう感じを受ける。
あとASIAN DUB FOUNDATIONの"TANK"、それにピアソラの10枚入りBOXと、ゲルギエフの振ったチャイコフスキー4番を買って帰り、途中のフレッシュネスで江國香織の「きらきらひかる」を読み終えた。
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