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8月 30, 2004

「横山大観 海山十題」展~映画「父と暮らせば」~映画「バレエ・カンパニー」

朝からミロシュ・フォアマン監督「カッコーの巣の上で」をDVDで見たら、もう気分下降カーヴが止まらなくなり、結局ピース一ハコ買ってしまった。弱し!!

上野へ出て、芸大美術館で本日最終日の「横山大観 海山十題」展を見る。皇紀2600年にあたって、日本画の巨匠が陸海軍のために描いた報国の大作全20作を一挙に展示。
自分的には、はっきり言って日本画って良さが全く分からないジャンルの一つではあるのだけど、それでもここに展示されている画中にみられる海の色には惹かれるものがあったし、いっぽう山というのが全て富士山というのにも面白さを感じた。
特に水墨画による「黎明」という画中にそびえる富士山には、ただならぬ霊感が満ちていて引き込まれる。
他国にはこうした、ひとつの山をしつこく、くどいくらいに画題として取上げている例はあるのだろうか?

上野のつぎは神保町、岩波ホールで黒木和雄監督「父と暮らせば」を見る。
原爆投下から3年が過ぎた広島で、一人で孤独をまもりながら暮らす宮沢りえの元に、亡くなった父の幽霊が現れるという話なのだが、某センスとは違っていきなり最初から幽霊が普通に日常生活を伴にしていて、けっこうユーモラスですらある。
井上ひさしの舞台劇の映画化ということで、ちょっとあざといところはあるものの、3人しか出てこない映画ながら原爆への恐怖、生への願いがひしひしと伝わってきて、非常に感動的な作品だった。撮影も美術も素晴らしく、レベルの高い日本映画を久しぶりに見た気がする。

渋谷ではル・シネマでロバート・アルトマン監督「バレエ・カンパニー」。バレエって私的にはこれまた興味薄い分野である(今日こんなんばっか)。
しかもこれ、シカゴに実在するバレエ団の内幕にちょっと覗きカメラが入ったような仕立ての映画なので、筋だの展開だのに無頓着である。
様々なエピソードが出てくるもののそれらが全然収束しないまま投げ出されてしまい、ドラマ的な高揚とかスポ根的要素(まあ例は悪いかもだが「タイタンズを忘れない」みたいなやつ)は全くない。
こうなるとそもバレエというジャンル自体に興味薄な私にとっては退屈なところも多々あって、事実バレエを実演してるシーンではしばし寝てしまったりした。
とはいうものの全体の印象はフシギな事に全然悪くない。おそらく、カメラと一緒に覗き見しながらバレエ団の公演を見ているうち、そこに現れている日々の積み重ねとか、桧舞台の祝祭性を共有している気分になってしまうのだろう。

劇中ネーヴ・キャンベルの部屋で、チェット・ベイカーによる「マイ・ファニー・バレンタイン」のけだるい歌声が流れるシーンがあるのだけど、映画のエンドロールではクロノス・カルテットによる「マイ・ファニー・バレンタイン」の弦楽四重奏版が流れていて、これがとっても良かった。サントラほしくなるなぁ。

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