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1月 22, 2004

「僕のスウィング」

トニー・ガトリフこそはまことの音楽映画監督だ。
これまで「ラッチョ・ドローム」「ガッジョ・ディーロ」「ベンゴ」と、ロマ(ジプシーという蔑称を持つ)民族のルーツに迫る素晴らしいロマ音楽映画をものしてきたガトリフは、また「ガッジョ・ディーロ」の如く、ロマ民族音楽世界に飛び込んでいく他者の視点から、くめどつきせぬロマ音楽の泉を我々に見せてくれた。

今回は、それはひと夏のヴァカンスでストラスブールにやってきたフランス人少年の視点で描かれる。「ベンゴ」はゴツいロマ民族の男気ワールドとソウルフルなフラメンコとの協奏曲ともいうべき世界だったが、「僕のスウィング」は海綿が水を吸うように周りのできごとを吸収していく幼子の視点から、ロマ音楽の素晴らしさを描いている。この少年の視点描写もまさに堂に入ったもので、彼が過去にル・クレジオの少年小説を映画化した「モンド」なども思わず見てみたくなる。

必死にジプシー・スウィングを身につけようとギターをつまびく少年の周囲で起こる出来事、人々の音楽を通した交流が素晴らしい。フランス人女性たちが企画する「女性だけのコンサート」のチラシを見て「男がいなくて何ができる!?男こそ真実の音楽家だ」等とのたまう、どーしようもなく昔気質なジプシー・ギタリストのオヤジが、彼女たちとのリハーサルで音楽をともにすることで、民族の違いを余裕で超えた交流をしていくあたり、本当に涙せずにはいられない。

やっぱり音楽はいいなあ、音楽は人と人とをつないでくれる存在だ・・そんな言葉で言えば理想論にきこえてしまうことが、この映画を見ることで素直に信じることができそうになるのだ。

また、少年がロマのお婆さんからナチス・ドイツ占領時代におきたロマ民族絶滅政策の昔語りを聞くシーンは、この映画をヴァカンスと音楽の映画にとどめず、ぐっとストーリーに奥行きを与えている。

そしてなんといってもフランスの田舎にあふれる自然の中で、少年とロマの少女スウィングが遊びまわるシーンは、ジャン・ベッケルの佳作「クリクリのいた夏」を思い出すような、輝かしさとみずみずしさにあふれた美しいシーンだった。
やっぱりトニー・ガトリフの映画は素敵だ!

1/21、WOWOWにて鑑賞。

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