「黄金の腕」(★★☆)
500円DVDでオットー・プレミンジャー監督「黄金の腕」を見た。
この映画が有名なのは作品そのものよりも、どちらかというと映画音楽作家エルマー・バーンスタインの代表作ということと、ソール・バスのタイトルバックでなのではないかと思う。
プレミンジャー監督の映画というと「ローラ殺人事件」くらいしか見たことない(と思う)のだけど、あれもかつて色男役者だったはずのダナ・アンドリュースが極端に気持ち悪かったり、ヴィンセント・プライスがものすごく香ばしいオーラを発していたりと、正直言って悪食な映画だった(^^;)。とはいうもののデヴィッド・ラクシンの映画音楽は珠玉というべきもので、なんかプレミンジャー作品は毎度そういうところで救われてんじゃねえのかと思われる。
「黄金の腕」はフランク・シナトラが主演。麻薬中毒の療養所から出所してきたカードの天才ディーラーが、ギャンブルの世界の中を巡るクスリ臭い雰囲気がイヤで、ビッグバンドのドラマーに転身しようとする(それはそれでヤクから遠いわけではない気がするが)。しかし足が悪くてシナトラの稼ぎに頼らざるを得ない妻は
「ディーラーやってよ!なんで今のままじゃいけないのよ!」と音楽家組合員証を引きちぎったりする、自分のハンデをかさにきた悪妻。
出口なしの大都会の片隅で、シナトラは徐々に身を持ち崩していく・・
深い心理ドラマのように思えるんだけど、どうもこの監督の露悪趣味なのか、キャラクターに誰一人として感情移入できないため、何とも浅薄なストーリーになってしまっているようだ。
エルマー・バーンスタインの映画音楽はやはり名作だけあってよく、また使い方も面白いので☆一つ追加。


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